ギター講師としての考察
或るライヴにおいて僕が他のどんなギタリストとも違っていること、またFAKEの他に参加しているバンドとFAKEとでは加わるスタンスが違っていること、そしてFAKEというバンドの中においても今回が他のこれまでのどのライヴとも違っているのは、本来は当然のことである。しかし、これらについてなかなか暗黙の中で理解されることはない。
また、コピーバンドという活動の中で何をもって自分自身の満足とするのか? これも人それぞれ。僕にとってのそれは “楽曲を深く理解すること” だ。作曲者の真意をくみとり、どのような社会的背景や心理がその曲に音楽的な高揚をもたらしているのかを考える。そして心にわき上がった情感を音にして加えてみる。これは僕にとって譜面をなぞること以上に大切な、そして心地よい作業だ。完コピするのも自分なりに変更して弾くのも、この作業を経てから決定を下すようにしている。演奏することとは、音に自らの気持ちを載せて語ること。だから僕にとってのスタジオ・リハは事前に練習してきたフレーズを間違えないように再現して聞かせる場ではなく、いろいろなことを試す「トライ&エラーの場」という色合いが濃い。突発的に何かを試してみた時、演奏中にすぐさま反応してくれたメンバーと視線が合ったりするのは最高に楽しい瞬間だ。
今回のFAKEのライヴにおける僕にとっての焦点は、この点に関する稀にみるほどの本気さにある。全体の中での自分自身の音量バランス、場面ごとの音色の調整、和音の組み立て方、ソロのフレージング、光成さんのギターとの役割分担、キーボード・パートとの連携、バンドのサウンドに合わせた自分のギター周りにおける機材システムの再構築、等々…ライヴ直前のリハーサルまでさんざん紆余曲折してきたが、結果として全ての曲のバッキングやソロの中に、極めて “私的な” そして “刹那的な” アマチュア・コピー・バンドという活動形態が宿命的に持つ希望と絶望を肯定する声を込めたつもりだ。その全てが掛け替えのない “僕としての今回” であることを少しでも感じとっていただけたなら、これに勝る喜びはない。
以上の主旨から、いささか自己満足的ではあるがギター・パートについてのパーソナルな全曲解説をご披露する。ご承知のとおり角松敏生の音楽は決してギターが曲全体をリードしていく類の音楽ではない。つまり、あまり目立たない(笑) 歌伴におけるバッキングのギターは「出すぎてはならない。しかし聞こえなければ話にならない」という微妙なポジションにある。よって地味な作業が大半を占めるが、「へえ〜、あいつはこんなことを考えて弾いていたのか」と、再認識していただくのも一興かと思う。どうか、ご笑覧くだされ!
1.I CAN GIVE YOU MY LOVE
イントロのディストーション・ギターによるC→D→D#→Fという箇所は光成さんのルート+5度に加えて、僕がオクターブ上の3度を単音で弾いている。これは角松さんのライヴ・バージョンを真似たもの。このほうが1本で弾くよりもフレーズに立体感が生まれる。バッキングでは光成さんによるディストーション音に対して、僕はクリーン音で同じコードを重ねている。ヴァン・ヘイレンなんかがスタジオ録音でよく使う手法ですな。
エンディングのソロはいろんな弾き方を模索してみたのだが、結局納得のいくフレーズが生まれず(涙)時間切れ。やむなく角松さんのライヴ・バージョンのギター・ソロに近いフレージングで弾いた。ソロの順番は、僕→光成さん。
2.IZUMO
Aメロでは単音を絡めた動きのあるバッキングが光成さんで、僕はひたすら和音のカッティング。リード・ギターとサビにおけるルート&5度のディストーション・コードは光成さんで、僕はサビではクリーン音で弦6本全部を使った和音を弾いている。目立たないが、多少サウンドに厚みが加わったかな?
3.Fly By Night
2本のエレクトリック・ギターは光成さんと八田さん。ユニゾンにあまり興味のない僕(笑)はスチール弦のアコースティック・ギターで、数多いウワモノ楽器にぶつからないように合間をぬってアルペジオを挟み込む。ところどころでメジャー・セブンスの音を1弦トップ音に加えているのがミソ。同じ構成音の和音でも、音の並べ方を変えると違った響きになるから面白い。こうすることで80年代らしいオシャレな雰囲気を醸し出してみたつもり。
4.BEAMS
5.Mrs. Moonlight
以上の2曲は僕はお休み。
光成さんと八田さんによるギター・コンビネーション。
6.哀しみFade Away
バッキングのパターンをさんざん考えてみたのだが、結局良いアイデアがうかばなかった。やはり、こういうラテンというかサルサっぽい曲にギターを加えるのは難しい。何をやってもピアノとぶつかってしまうからだ。オルケスタ・デル・ソルや熱帯ジャズ楽団といったバンドにギタリストがいない(というか必要ない)理由が分かるような気がする。ギターがマッチするサンタナ風のラテンとはまた違うんだなあ。
よって、この曲には参加しないことが最良と判断した。
7.Terminal
FAKEの過去のライヴ・バージョンを聴いたうえでどのように弾こうかと考えた末、アコースティック・ギターによるアルペジオを加えた。それも、開放弦を使ったロー・コードの響きにこだわってみた。“就職してからの第二の青春” とでも言おうか…この曲の村田和人っぽいシチュエーションにはノスタルジックな開放弦の響きが似つかわしいと思ったからだ。平坦にならないように、ところどころで高音から降りてくるハイ・ポジションのアルペジオにパターンを変えたりしているのが工夫したところ。難しかった点は、この曲がキーボード主体のバラードなので、キーボードの音のすき間を狙って弾いたことかな…
中間部のエレクトリック・ギターによるメロウなソロは光成さん。
8,鏡の中の二人
コード・カッティングには軽くフェイザーをかけてみた。あまりきちっと刻まずに結構レイジーなノリで弾いている。循環コードのパターンが多いので、演奏中ぼやっとしていると現在位置を見失うのが怖いところ(笑)
エンディングは僕→光成さん→僕→光成さん、の順で8小節づつソロをまわしている。歌詞の中の二人のような男女のすれ違いを表現するには、2本のギターは全く違ったキャラクターにするのが良かろうと考え、僕はスライド・ギターにした。じつはこの曲用にスティール・ギターを持って行くつもりだったのだが、ライヴ当日あまりの機材の多さにくじけてしまった(涙)。でも、やはり普通のギターでのスライド・プレイは弦高が低く、しかもレギュラー・チューニングなので弾きにくかった。いつになく、せり上がるロング・トーンを多用したのは、最近よく聴いているローウェル・ジョージの影響か…
9.Fly By Day
この曲はギターは1本で充分だろう、ということで光成さんにお任せした。初期の段階のリハでは、2本のギターでE,W&Fの「シャインイング・スター」のイントロみたいにしようかと試みたり、サビ部分でワウ・ギターのカッティングを加えたり、いろいろやってみたが結局この曲はあまりいじくらない方が良いと判断した。思案の結果、僕は強いモジュレーションをかけたクリーン音をかすかに聞こえる程度に加えている。
10. さよならを言わせて
ここからの2曲は僕1人によるギター・パートとなる。加えて、CDではほとんどギターの存在感が無い曲である。お陰様でワン・ギターによる余裕ある音の空間と、お手本が無いがための自由なプレイを楽しむことができた。
まず、歌詞の中の女性の不安な気持ちをイントロで表現したかった。僕が頭の中でイメージしたのは、モジュレーションの掛かったストリングス・シンセにさらにベンダーでビブラートを掛ける感じ。それをギターでやるために、音色作りには苦労した。初期のリハではコーラス・エフェクトを深く掛け、握りっぱなしのアームで音揺れを演出していた。それが10月頃になってディメンションの取材やライヴ・レポートをおこなった時、増崎さんがバッキングでとってもいい感じの音色で弾いているのを発見。早速作り方を教えてもらい、11月になってマルチ・エフェクターで音色を作成。名付けて “レズリー・コーラス”。この音色はとても気に入っている。最初の音、Em7をロー・コードで弾けば、気分はピンク・フロイドの「生命の息吹き」、あるいは四人囃子の「おまつり」のイントロ! 最後のEm9は2〜5弦のフォームではなく4弦をE音にして6弦全部を使った和音にしている。6音中、ナチュラルなE音が3音を占め、9度の音を挟み込んだボイシングだ。これでアームのビブラートを掛けると、なんだかオープン・チューニングのようなコード・サウンドが得られる。
ソロはクリーンとオーバードライブの中間にあたるクランチと呼ばれる音色にした。フレージングは重音を駆使してジョージ・ベンソンみたいに弾くことを試みたんだが…まあ、あんなもんで勘弁してくれ〜(笑)
11. IT'S HARD TO SAY GOOD-BYE
この曲は2月頃のリハにおいて初見のぶっつけ本番でやったソロが結構自分では気に入っていた。しかし、少々ブルージー過ぎたのが難点だと感じていた。つづいて6月に入ってから、CDのバージョンにならってサックスによるソロ・フレーズを完コピしてみた。しかし、そのまんま弾くのでは、いかにも頑張ってコピーしましたという様があまりにもカッコ悪い。そこで出だしはCDどおりのサックスのクロマチック・フレーズで、中間部は適当に考えたギター特有の泣きのマイナー・ペンタトニック・フレーズ、最後は再びサックス風の自作フレーズという構成にした。さらにソロのエンディングではキーBのスケールに忠実に上昇させておいて、最終音はあえてスケーリングにはないC音に解決させた。これは次につづくBメロの出だしのコードがFなので、その構成音であるC音に着地させることでボーカルが歌いやすいであろうという滑らかな展開をねらったものだ。キーがBのままで投げっぱなしにされると、たぶん歌い辛いだろうと思う(笑) 音色はメサ・ブギーをシミュレートしたオーバードライブをフロント・ピックアップを使ってサンタナになったつもりで…まあ、あんなもんで勘弁してくれ(笑) 思えば80年代半ば、20代だった僕はこの歌詞みたいなことを真面目に考えながら恋愛していたような気がする。そんな青臭くも熱かった若き時代への憧憬を込めて弾いてみた。
バッキングでも遊ばせてもらった。イントロでは3弦音をルートとして2弦で短3度を押さえるという2音の和音でマイナー感を演出し、エコーをかけてそのままハイ・フレットまでスライドさせる。そう、これはデヴィッド・T・ウォーカーの必殺技。つづいて、CDではBメロでオクターブ奏法が確認できたりするのだが、僕的にはこれがとてもカッコ悪いと思う(失礼!)のでオミット。ここでもT・ウォーカー風の和音に小指を駆使したフィル・インに終始する。
音色としては、リハ時の録音を聴くとバンド全体のサウンドが残響という面で意外とドライだったので、ギターのバッキングにはエコー(ディレイではない)を掛けっぱなしにして全体に及ぼす残響感を振りまいている。これは、この歌ならではの色恋沙汰を表す過剰なくらいのウェット感が欲しかったから。
12. Rain Man
ギターはお休みです。
13. You Can Go Your Own Way
3月頃最初にリハで弾いた時の印象は、イントロとAメロのバックのアルペジオがと〜っても弾き難いこと。そこでよくよく聴いてみるとこのアルペジオ、ワン・フレーズの前半はギターだが後半はキーボードじゃないか。どうりでギターには厳しい運指な訳だ。ギターとキーボードがあまりにも似通った音色で重ねてあるので分からなかった。このままでは手がつりそうになるので、この部分は安易なパターンに変えた(笑)
バッキングに関してはリハの初期はボサノヴァっぽい刻み方で指弾きしていたんだが、10月頃になって結局ピック弾きのアルペジオに落ち着いた。
ソロ部分はナイロン弦の響きが活かせるようにゆったりと弾いてみた。
14. Lady In The Night
この曲ではアコースティック・ギターはスチール弦に持ち変えている。
よってこの曲では八田さんのアコースティック・ギターと合わせてスチール弦が2本になるので、それなりに工夫が必要となる。2人が同じポジションで同じコードを弾いていたらダサイでしょ? だからイントロとAメロにおいて僕が弾いているコードは、八田さんの弾くコードとは全く違ったものに変えてある。これを気付いてくれた人がいたら嬉しいなあ。
ちなみにここでは Dm7→Em7→F△7 を 1〜3フレットのF(2〜4弦のみ)→3〜5フレットのG(2〜4弦のみ)→5〜8フレットポジションのF△7 で弾いております。つづくコード展開がG/A→F/Gなのでここまでを一区切りのフレーズとするなら、出だしのF→Gのボイシングに1弦上のG音とA音が加わるだけなのでサウンドの動きを最小限にとどめることが出来、安定感が出ると思う。
それから、CDではベースとパーカッションの掛け合い箇所におけるバッキングはG音のオクターブ奏法によるカッティングになっているのだが、僕の感性ではこの連続がなんだかとてもカッコ悪い(失礼!)。よってF△7に昇った箇所ではGのオクターブ2音、F/Gのコードに降りた箇所ではそのままF/Gの和音でカッティングしております。
15. Bass Battle
本番中、退出しそびれてステージに残ってしまったが、じつはこの曲で僕はお休み。フロントに出て行っちゃったベースの的ピーのボリューム・ペダルを操作しております(笑)
16. メドレー
ALL IS VANITY
CDで聴けるギター・パートは全部、光成さんにお任せしている。僕は “レズリー・コーラス” によるギターとシンセの中間的音色で曲に煌びやかさを加味。
初恋
細かいカッティングは光成さんで、僕は白玉(全音符)でコード弾き。
もう一度…and them
イントロで梶原順のフレーズを弾きたかったのだが、リハであまりに成功率が低かったので止めた(苦)。前回のライヴでは弾けていたのに何故だ?
サビでは僕がカッティングで、光成さんはディストーションによる裏メロ。
Airport Lady
ギターはカッティングのみ。アル・マッケイ風にしたかったので、必要以上に細かく刻んでみた。
イントロではテイク・オフの飛翔感が欲しくて、急遽スライド・バーを使ってギミックじみたことをやってしまった。こういうことをやると、ライ・クーダー先生は激怒するらしい(笑)
Rush Hour
ノーマルなカッティングは光成さん。僕は小節の変わり目だけにワウを効かせたカッティングを入れている。
後半のギター・ソロは僕→光成さんの順。ワウ・ペダル+ディストーションでダーティーに弾いてみた。
21. I Can't Stop The Night
ひたすらカッティング。イントロやAメロで基本となるのは、Bm→Gというコード進行。しかし、カッティングの合間に単音のリフがペダル・トーン(不変共通音)として入るため、ポジションは7〜9フレットに固定する必要がある。よって、Gは裏コード(代理コード)であるEm7に、Bmはよりシャープ感を出すためにBm7に変更した。
なぜこんなことをするのか? それはリフとカッティングを2本のギターで分担したのでは、この曲に必要なもどかしい粘っこさが出ないから。そこで、あえて僕のギター1本で通している。BメロではCD以上に細かく刻んでみた。じつはこの部分で木村さんのハイハットとギターの刻みがピッタリ合う瞬間があるのだが、いつもそれがとても気持ちいい。
22. Tokyo Tower
基本的にギターはリズムのみ。単音で動きのあるリズムは光成さん、和音で刻むのが僕という振り分け。ここでも僕は、もしE.W&Fのアル・マッケイが弾いたら…という想定で臨んだ。どうすればそれらしくなるかと言えば、まずカッティングする際のビートをベースのスラップと同期させてエッジを効かせて弾く。そして、コード・チェンジしてもコードのトップ音(一番高い音)が変化しないようにボイシングする。イントロではDm7のトップ音Aに対して次のGに分数コードのベース音であるAを1弦のトップに加えて固定する。サビではDm9の2弦E音をトップにして、それに対して次のG7に13のEを加えて固定する。それから全体に抑揚を付けるためにAメロ部分はあえて弾いていない。
そして僕がこの曲で一番こだわったのがBメロに登場するチャイムのようなわずか4音の下降フレーズ。CDでは目立たないが、角松さんのライヴではこのフレーズの存在感が際立っている。FAKEでも以前のライヴではキーボードの誰かが弾いていたのだが、今回は本番間近のリハになってもいっこうに誰も弾く気配がない。ギターの和音で弾くことも考えたが、音色的にちょっとイメージが違う。この曲が作られたバブル期の喧騒を表現するなら、煌びやかさと儚さを含む音色をシンセで奏でてもらうのがベストだと思うのだ。80年代のプロのレコーディング現場で「クリスタル」と呼ばれた音色だ。本番前日にもキーボードの後藤ちゃんとメールで話し合ったのだが、音色のチェンジなどの関係で難しそうだった。ならば、という訳で僕がマルチ・エフェクターの利点を活かしてそれらしく音色を作った。でも全くギターらしくない音色なので、お客さんは僕が弾いているとは気付かなかったかもね(笑)
23. Take You To The Sky High
こうしてみようかと閃いたのは、本番より2回くらい前のリハで録音したテイクが偶然にもオルガンの音が大きく録れていてとてもイイ感じだったから。トッド・ラングレンズ・ユートピアがライヴで「Sons Of 1984」を演奏する時の感じに似ていたのだ。この曲はこんな風にオルガンのウネリが曲をリードするのが最良だと判断した。よって、リズム・ギターはさらに音量を落とすことにし、キーボードの後藤ちゃんにはオルガンの音量をもっと上げるように依頼。
唯一のギター的工夫はイントロで僕が勝手に付け加えたFメジャー・ナインスのアルペジオ。高中正義さんの「レディ・トゥ・フライ」のイントロみたいになってしまったが…(笑) でも、このコードの響きは好きだなあ。イントロに相応しい期待感が備わってると思う。ダニー・ハサウェイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」も、イントロやAメロのメジャー・セブンスをメジャー・ナインスに変えて弾いてるよね。
24. マレビトの浜
初期のリハからトンコリのフレーズをナイロン弦のアコースティック・ギターで代用してきたが、やはりトンコリ特有の素朴で豊かな響きを模倣するのは難しい。悩んでいたところ、本番直前のリハでそうけいちゃんがそれっぽい音色でユニゾってくれた。なかなか良かったので、2人で弾くことに決定。後半のソロまわしも僕とそうけいちゃんで交互に弾いている。
しかし、アル・ディメオラじゃあるまいに…アール・クルーじゃあるまいに…。弦高が高くてネックも太いナイロン弦ギターでソロを弾くのは本当に骨がおれる。かくなる上は、開き直ってゆったりとしたフレージングで攻めることにした。3連符に聞こえる箇所はスウィープ奏法で早弾きに聞こえるように誤魔化していることを白状しよう(笑)
25. Girl In The Box
ほとんど光成さんにお任せ。
僕は和音をDm9→G7.13という進行に組み替えてE音をトップ・ノートとして固定し、淡々とビートを刻むのみ。確証はないが、角松さんのライヴでも2本目のギターはこんな感じで弾いているように思ったことがある。
そして最後のソロは本家では角松さんが弾く箇所。よってFAKEでは八田さんが弾く。八田さんの弾いているフレーズは80年代にFMでオン・エアーされたライヴ・バージョン「アフター5クラッシュ」における角松さんのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしているような感じだ。まあ、美味しいところは全部持ってってくれ〜(笑)
プロのギタリストならば、このような思考と実践は一瞬の判断で行うのだろう。しかしアマチュアの僕には1年近い時間を要した。プロの仕事を「巧速」とするなら、アマチュアの作業は「巧遅」あるいは「拙速」。これが仕事の場であれば「拙速」を余儀なくされるのであろうが、趣味のアマチュア・バンドであるからには僕は「巧遅」でありたい。幸いにも今回は1年の準備期間に思考を充分に掘り下げ、独自で発想することに喜びを見出す「遊行の日々」を存分に堪能させていただいた。